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by Mizutamari (From Japan)
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HAIM「The Steps」for the Tonight Show

 

 

120%在宅勤務の身としては、外界の物々しさがいまいちピンとこない面も正直ある。

それでも、嬉しくないニュースは次から次へと入ってくるし、私が身を置いていた

……いや今もか。身を置いている音楽業界及びエンタメ業界は大ピンチなわけで、

CDを買い、音源を買い、飲食店で食事をして金を落とす以外何もできないのが歯痒い。

 

カリフォルニアの太陽が生んだ、最高の女性たちのパフォーマンスに勇気づけられる。

しょぼくれた顔してんじゃないよ、なんて叱られたような気分。

 

 

まずは自分が健康であることを保って周囲に迷惑をかけないこと、できる限り金を

落としてささいな売上に貢献すること。これでいこう。

 

あとは筋トレ!!!!!!!

at 22:24, 某ライター, Music(Recommend)

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Loathe「I Let It in and It Took Everything」

 

 

2020年代、という未曽有の時代に突入してから早1ヶ月以上が過ぎようとしている中で、

とんでもない作品が世に放たれてしまった。何歳になろうとも、こういう出会いがあるから

音楽狂いは止められない。

 

否、止めようと思ったことなど一度もないが、個人的な事を言えば、30代後半辺りから確実に

新しい音楽を探そうなどという意欲は減退し、ライブに足を運ぶ回数も減り、アルバムを買う

枚数(デジタル音源も含めて)も減ってしまった。

 

が、半年ほど前に長年勤めたレコ屋を退職し、副業の音楽ライターとしての仕事は変わらないが

ますます音楽から離れてしまう……などと思っていたのも束の間、ここ数カ月でデジタル音源を

中心にアルバムやシングルを何万も注ぎ込んで買いまくっている自分がいるわけで。それはもう、

20代半ばから30代前半の頃みたいに。アホです。

 

人間、そう簡単には変わらない。変わりようがないものがある。そんなことを実感する日々だ。

 

 

閑話休題。拙ブログでも紹介したい新人、聞き逃していた作品などに多く巡り会っている2020年だが、

何を差し置いても紹介しなくてはならない作品が、本作である。私個人は最近知ったばかりのバンド

なのだが、すでに来日経験済みだという。情報収集を怠っていた自分を恥じるばかりではあるが、

ともあれこのバンドを知ることができただけでも良しとしよう。いわんや、このような素晴らしい

アルバムを聴けたのだから。

 

英国はリヴァプール出身という5人組で、2017年にデビュー・アルバム『The Cold Sun』をリリース。

近年のトレンドとも言える、ニューメタルへの憧憬を感じさせる現代的なメタルコアをカオティックな

ノイズとアトモスフィリックなサウンド・スケープを織り交ぜながら、独自のセンスで鳴らしている

バンドなのだが……。

 

セカンド・アルバムとなった本作は、完全に別次元の領域と言っても過言ではないレベルにまで

達しているのだ。アルバムのリリース前に公開されていたいくつかの楽曲で、ある程度は予想して

いたが、まさかここまでとは。以下、私が感じたことを1曲ずつ述べていこう。

at 02:58, 某ライター, Music(Recommend)

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Pale Saints「The Comforts of Madness」

 

 

2020年初頭にして、30年前に産声を上げた音楽に耽溺する……嗚呼最高。

 

00年代後半以降から、多くのシューゲイザーとされるジャンルの代表的なバンドが再結成を果たし、

新作をリリースして奇跡的な来日公演を実現させた……といった流れがここ10数年の中で何度となく

起きたリアルだが、これほど有名なアルバムが再発されていなかったとは意外でもある。

 

有名などと言ってしまったが、あくまでこの手のジャンルが好きで好きでしょうがない人たちの中での話。

1990年にリリース、邦題『狂気のやすらぎ』と名付けられた本作がどのような内容なのか……ここで

詳しく触れることはしない。一つ言えるのは、同時代のクリエイション・レコーズ所属のバンドとは違い、

4AD所属だったというところが重要だろう。荒れ狂うノイズ・ギター、浮遊する中性的な歌声で紡がれる

メロディ、思いの外手数の多いドラムスが暴れ回り、NEW ORDER辺りのNEW WAVE勢から影響を受けたと

思しきメロディックなベースラインが彩りを添えるバンド・アンサンブルは、何処までもシューゲイザー

らしい淡い音像ながらも、ロック的なダイナミズムがしっかりと刻まれている。

 

まさに、『狂気のやすらぎ』というタイトルに相応しい音世界である。実際のタイトルの意味とは

多少違っていても、本質を捉えた邦題と言えよう。

 

シューゲイザー、オルタナ、ギターポップ、ほんのり香るサイケデリア……それらの要素を彼らならではの

サウンドに仕上げた独特の魅力が、リマスターされたことで改めて浮き彫りになった。本当に素晴らしい、

価値のあるリイシューと断言したい。

 

シューゲイザー好きならずとも、LATE 80'S〜EARLY 90'Sの英国ロックに興味のある方は必ず聴いて欲しい。

 

at 02:06, 某ライター, Music(Recommend)

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PALAYE ROYALE 「BOOM BOOM ROOM (SIDE B)」

 

 

2016年に期待の新人として紹介したにも関わらず、去年に新作が出ていることを知らず、

気付けば私よりずっと彼らについて詳しくなっていた(笑)、後輩からその事実を教えて

もらう始末――というわけで、今回の記事もまた2018年リリースの作品について、である。

 

PALAYE ROYALEというバンドについては、それこそ拙ブログを参照してもらえればと思うが、

あの時点では情報が少なくて判明していなかった事実が幾つかあった。彼らはラスベガスを

拠点としているバンドではあるが、そもそもはカナダ出身らしい。Kropp Circleという名前で

ローティーンの頃に活動を始め、その後改名しているとのこと。2010年からずっと、この3人で

活動を続けているのだから、結束は固いはず。動画とか観ても、凄く仲が良さそうだしね。

 

いつの間にかヴォーカルのRemington Leith氏はタトゥーだらけになっていて、何というか

レーベル・カラーに沿ったルックスに変貌しつつあるのが気になるが(笑。いずれ体を鍛え始める

運命にあるだろうな)、最年長のサウスポー・ギタリストSebastian Danzig氏ですら、まだ26歳

であって、最年少のクールなドラマーEmerson Barrett氏は未だ22歳という、若い3人組の

鳴らすサウンドは、どのように変化したのか。バンド名を検索すると、私ごときのブログが

上位に来てしまう現状を打破するべく、啓蒙活動の一環として書かせて頂こう。

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at 21:54, 某ライター, Music(Recommend)

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Razorlight 「Olympus Sleeping」

 

 

慌ただしく2018年が終わり、2019年も一週間以上が過ぎ去ってしまった今日この頃――

ともあれ、新年明けましておめでとうございます。今年もダラダラしたペースの更新と

なりますが、拙ブログをどうぞよろしくお願いします。平成の終わりと新たな元号へと

突入せんとする時代に、まだこのブログを書いているとは夢にも思わなかったが(笑)。

 

というわけで、新年一発目のブログ記事は、去年リリースの作品について書こうと思う。

やはり、このバンドが復活した以上は書かなくてはなるまい。私にとっては大事なバンドで

あって、かつ肝心のアルバムの内容が最高の出来だったのだから。

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at 22:17, 某ライター, Music(Recommend)

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現在進行形グルーヴの桃源郷。 〜 KHRUANGBIN

 

 

「激レア!! テキサス産サイケ・エキゾチック・ファンク・極上グルーヴの秘境!!」

 

――みたいな煽り文句で、30年後にアナログ盤がレコ屋(勿論、そのような文化が

未来においても存在していれば、だが)で売られていそうなサウンドである。

何処か神秘的な雰囲気に満ちた3人組で、その名をKHRUANGBIN(クルアンビン)という。

 

見た目からして最高、色々と勝利している(私の中では)男女3人のメンバーが揃ったのは、

調べた限りでは2007年の事。不思議なバンド名は、タイ語を学んでいた紅一点のベーシスト、

Laura Lee嬢が命名したそうだ。トリオとなったバンドは、かのBonoboに見出され、ツアーを

共にすることになり、2014年にはメロウ・グルーヴ系のコンピ盤にKHRUANGBINとしての

楽曲が収録されている。2015年にはデビュー作『The Universe Smiles Upon You』

リリース、YMOの名曲"Firecracker"の絶妙な緩さが癖になりそうなカバーも一部地域で話題に。

グラストンベリー等の名門フェスにも出演し、今年に入って待望のセカンド・アルバムとなる

『Con Todo El Mundo』(2018年)を発表、精力的にライブ・ツアーをこなし、2019年の

3月には、いよいよ初来日公演が決定、という運びとなった。

 

つまり、私自身は初来日決定の報で彼らの存在を知った、という体たらくなのだが(笑)、

ともあれ、こんな良いバンドを知ることができて良かったな〜と。ファースト作の時点で

知っていればもっと良かったけど、まあいいだろう。そんなKhruangbin(タイ語で飛行機、を

意味する言葉らしい)の音楽性だが、タイや東南アジア、中近東のファンク、サイケ、ガレージ、

ポップスを中心に、世界中の音楽を緩くメロウなグルーヴ感覚で成立せしめたような――と

言葉で書いてみてもよく分からんので、とりあえず以下のような音だ。

 

 

 

即効性よりも、じわじわと緩く、それでいて確実にリスナーの心と体を捉えていくメロウで

何処かノスタルジックなバンド・アンサンブルの妙が際立っている。インスト中心で、歌も

あるにはあるが、はっきりとしたメロディというわけではなく、伝統的なポップス、ロック的な

楽曲展開とは全く違う楽曲的構造を持っており、正直言えば分かりやすい音楽というわけでは

ないので、人によっては「?」となる可能性もなくはない。ないのだが、私としては、それこそ

THE INTERNET(特に最近の)などの現代的なインディR&Bを聴いている人なんかにも届く音

ではないかと考えている。事実、メンバーも自身の音楽性について、ソウルやR&Bからの影響に

ついて語っていることもあって、その実、間口の広い音楽をやっているのかもしれない。

いや、言い過ぎか(笑)。

 

 

結局いつもの私の結論で申し訳ないが、こんなライブ映像を見せられたら、好きになっちゃうでしょ。

クールなギター・ヒーロー的佇まいでロマンティックなフレーズ、陶酔サイケ・サウンドを繰り出す

Mark Speer、どっしりとした存在感でしなやかなグルーヴ(曲によってはキーボードも弾いている)を

生み出すドラマーDonald "DJ" Johnson、そして上述した美形ベーシストLaura Leeという、冒頭でも

述べたが見た目が既にグッドなトリオが魅せる、渋谷クアトロ規模のハコでライブなんて、どう考えても

いい感じに昇天できそうだなあ。

 

https://khruangbin.bandcamp.com/

 

http://smash-jpn.com/live/?id=3027

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at 21:11, 某ライター, Music(Recommend)

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Justin Timberlake 「Man Of The Woods」

 

 

とても忙しい日々。仕事以外の趣味で文章を書くというのも久しぶりになってしまったが、

ほんの少しの暇を見つけて書き出しているのは、この男、ジャスティン・ティンバーレイクの

新譜である。Rhyeの新譜と迷ったのだが、5年前に前々作について記事にしていることもあり、

稀代のスターが2018年という時代に送り出した音楽について、私なりの文章を書いていこう。

 

そもそも、私は彼の熱烈なファンというわけではなく、NSYNC時代の作品はほとんど聴いては

いない。が、ソロ作品は全てリアルタイムで聴いていることを考えると、割とファンなのかも

なんて今更ながら思い始めている(笑)。

 

The 20/20 Experience(2013年)についての拙ブログの記事において、私はこのように書いた。

 

「音楽的才能はもちろん、スターでありセレブでないと作りえない音楽が、このアルバムには満ち満ちている」

このアルバムが持つ完璧な音楽的な構成力、完璧なポップネスは、現代的ネット世代の若い衆が作り出す音楽では

どうしても満たすことの出来なかったものである

 

5年振りとなった本作も、彼の音楽でないと味わえない、徹底的な、圧倒的な"スター"としての

才能と、一流のプロダクションでもって生み出された楽曲群がたっぷり16曲、約66分という

ボリュームで収められている。ネット発のミュージシャンなどという言葉も何ら珍しいものでは

なくなって、音楽の聴き方という面にもいても、Spotifyに代表されるような定額制の音楽サービスが、

ここ日本でも定着しつつある時代において、彼の音楽はアルバムというフォーマットに対する限りない

愛着を感じさせる、1つの音楽的芸術作品としての矜持がはっきりと込められたものであるという事に、

聴き手としての私は快哉を叫ばずにはいられない。勿論、上から目線のつまらない作品などではなく、

あくまでエンターテイメント性ありきの音楽。そこがいい。

 

とはいえ、一児の父となり、30代後半を迎えた(彼は私の2つ年下だ)ジャスティン・ティンバーレイクの

"今"は、過去作とはまた違った趣を見せている。今回は常連ティンバランドにザ・ネプチューンズが

揃って参加するとあって、衝撃のデビュー作Justified(2002年)の黄金チームが再び、などと

思わざるを得ないだろうが、当たり前ではあるが、"Like I Love You""Rock Your Body"といった

ような過去の名曲の焼き直しなどをしているわけではない。本作の国内盤の解説にも書かれている

ように、南部出身という自身のルーツへの回帰であり、パーソナルな面をより深く掘り下げたような

作品となっているのだ。ソウル〜ファンクを基調としたモダンなポップネスの中に、カントリーや

フォーク、ブルースといった伝統的なアメリカ音楽の要素が随所に盛り込まれているのが特徴であろう。

華かやさや派手さといった面においては、過去作と比べて若干控えめなのも事実ではあるが、ジャンルの

クロスオーヴァ―という意味では、過去最高のごった煮具合と言えるかもしれない。

 

R&Bや所謂チャート系のポップなどにありがちなのは、ヴォーカルが結構なレベルで加工されて

いたりして、時にヴォーカリストの本当の歌声は何処にあるのか、なんて感じたりする時も

正直あるのだが、本作は今までの作品の中でも、裸のジャスティンの歌声を楽しめるというのが、

個人的には一番の収穫である。特に天才アリシア・キーズと共演した"Morning Light"であったり、

ナッシュヴィル出身のSSW、Chris Stapletonを迎えたジャスティン流のカントリー・ソング

"Say Something"辺り。歌手としての見事な才能を改めて感じ取ることができるはずだ。

 

ハードなギターが唸りを上げる先行シングル"Filthy"や、今風のヒップ・ホップ的なビートを

取り入れた"Supplies"といった楽曲の路線だけを期待すると、もしかしたら肩透かしを食うかも

しれない。本作を酷評する評価もそれなりにあるようだ。個人的好みでいっても、やはり前作の

路線の方に軍配が上がるのも正直なところではある。あるのだが、そもそもこの男の音楽は、

せっかちな商業ベースに組み込まれたものではなく、作りたいと思った時に、納得いくまで

時間をかけることができるような、再び書くが、実に贅沢な代物である、というのは非常に

重要なポイントであろう。好き嫌いや評価は人それぞれであって、私個人としては、本作の

ような音楽が今の時代にもちゃんと生み出されるという事自体に、安心感すら抱いてしまう。

それこそ冒頭で軽く触れたRhyeの新譜に対しても、同じような気持ちにさせられた事は

一応記しておこう。

 

 

"Filthy"で自身への批判に対しての強烈な返しを叫ぶ姿も、妻と子に対する愛情に満ちた姿も、

スーパースターとしての自らの立ち位置を誰よりも自覚した上で、全てを受け止めて歌い、

挑戦し続けるが故に、ジャスティン・ティンバーレイクは絶対的な、掛け値なしの本物なのだ。

いつかは、その絶対的な本物のスーパースターのパフォーマンスを、来日公演という形で

拝んでみたいものである。

 

 

at 00:27, 某ライター, Music(Recommend)

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The Black Dahlia Murder 「Nightbringers」

 

 

「なーんも変わってない(満足気な笑みを浮かべつつ)!!」

 

以上終わり。

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at 23:54, 某ライター, Music(Recommend)

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Paul Draper 「Spooky Action」

 

 

2003年に自身のバンドを解散させたミュージシャンが、14年という歳月を経て、ようやく

その重い腰を上げて発表した初となるソロ・アルバム……美しい旋律と共に聴き手を絡めとる

のは、徹底的なまでのニヒリズムと英国的アイロニーである。

 

そう、PAUL DRAPER(EX:MANSUN)のソロ・デビュー作がようやく形となったのだ。

 

ポール並びにマンサンについては、拙ブログにて何度か取り上げて論じたことがあるので、

細かい説明は省くが、ともあれマンサン解散以降は表舞台から遠ざかり、主に裏方に徹して

いたポール氏であったが、去年2枚のEP作品をリリース、まさかとは思っていたが、こうして

手元に彼のソロ・アルバムがある以上、予感は現実へと変わったのだ。しかも国内盤が出た

というのが嬉しい。ソロ活動へと至る経緯などが、本人のインタビューと共に記載されている

国内ライナー、そして対訳(担当されているのは、今井スミ女史。これ以上は無い適役!!)が

付いているのだから、この作品に興味を持たれた方々は確実に国内盤を購入して頂きたい。

どうやら生産数自体があまり無いようなので、見つけたら即買い必至と断言しておこう。

 

本作に収められた楽曲は、上述したライナーを読む限り、以前から寝かせてあった楽曲と、

最近作られた楽曲とで構成されているそうだ。アルバム制作自体が一種のセラピーであり、

思いのたけをぶちまけた、自伝的な作品である、と。確かに、ポール氏にしては割合に

直接的な表現を駆使した歌詞も散見されるし、明確な怒りなどの感情も提示されているのだ。

SNSに没頭する浅はかな人間への嫌悪なんかも、昔ならもっと小難しいレトリックを駆使して

表現していたように思う。とはいえ、本作で過去と折り合いをつけ、幸福な場所へと到達した

……と、ポール氏は仰っているのだが、対訳を読む限り、「人間の本当のところなんて分からない」

などという歌詞を見つけたり(無論、一流の逆説を含んでいるのも承知の上ではあるが)すると、

かつて「死んだら忘れ去られるだけさ」と美しいメロディに乗せて歌い上げた、根底にある

彼の人間性は何ら変わってはいないのだな、と妙な安心感すら覚えてしまった(笑)。、

 

元々、プロデューサー気質のミュージシャンであるポール氏なので、裏方の仕事に従事するのは

ごく自然なプロセスであったのだろうが、同時に彼はやはり天性のフロントマン、ヴォーカリスト

なのだ。それは本作を聴けば明らかな事であって、ファンとしては喜ばしい限り。

 

2017年、もうどんなバンドが再結成しようとも、ニュー・アルバムをリリースしようとも

今更驚くことはないというほどに、様々な"伝説的バンド"が復活しているこの時代において、

ポール・ドレイパーという稀有なミュージシャンのソロ作品は、私にとっては00年代以降に

生まれた数多の英国ロックではどうしても埋めることの出来なかった空白、それを埋める

"不気味な作用"を持った音楽である。この感覚に比類する音楽あるとすれば、再始動後の

スウェード諸作品並びに、ブレット・アンダーソンのソロ作Black Rainbows以外は

有り得ないであろう。

 

あえて楽曲それぞれに触れることはしない。マンサン時代から変わらぬポール氏の妖艶な

歌声、メロディ、その独自性は、20年前と比べても益々妖しい光を放ち続けていることは、

一聴しただけでも理解できるであろう。ソロと言いつつ、かなりバンド・アンサンブルに

拘りを見せているところも嬉しいし、何より1曲だけではあるが、マンサン時代の盟友、

ドミニク・チャド氏が参加した楽曲が収録されていることは、まさに僥倖である。いや、

本当に嬉しい(笑)。チャドのギターが全編に渡り炸裂してくれたら……なんてのは私含む

マンサン狂の儚い望みであろうが、ともあれポール氏、本作を引っ提げてのツアーも敢行する

ようなので、やはり国内盤を皆さん買って頂いて、悲願の来日実現への望みを繋げたい。

 

 

 

相変わらず、本人は出演しないPV映像を作ってますね(笑)。

at 23:30, 某ライター, Music(Recommend)

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RAINER MARIA 「RAINER MARIA」

 

 

前回の記事を書いて以降、仕事以外の文章を書く気になれずに一か月が経ってしまったが、

これは書かねばなるまい。何たって、RAINER MARIAの11年振りとなる新譜がリリース

されてしまったのだから。しかも国内盤が。

 

レイナ―・マリアというバンドの事は、恐らくそれなりに90年代エモコアを、USインディに

精通している音楽好きでないと知る由も無い存在ではあるが、私個人的には以前にも言及した

ように、JEJUNEと同じくらい大好きな"エモコア"バンドであり、そんな括りを抜きにしても

とても大切なバンドなのである。

 

簡単に彼らの事を紹介すると、ニューヨークを拠点とする男女混声ヴォーカルの3ピースで、

95年に結成、96年にデビューEPRAINER MARIAをリリースしている。その後、名門

レーベルPOLYVINYLと契約し、ファースト・アルバムPast Worn Searching』(97年)を

発表。06年に解散するまでに5枚のアルバムと1枚のライブ・アルバム(傑作!!)を残している。

 

2014年に再始動したという話は聞いていたのだが、まさか純然たる新作をリリースするとは

夢にも思わなかった。しかも古巣のPOLYVINYLに戻って(最初の解散前は違うレーベルに移籍

していた)。詳しい経緯は分からないが、ともあれ私の大好きなバンドが、こうしてシーンに

帰還した。その事実をこそ、まずは喜びたいのだ。

 

 

上述したデビューEPと同じく、バンド名を冠した本作は、繰り返しになるが11年振りの新作

であり、通算6枚目のアルバムとなる。早速聴いてみて感じたのは、後々書いていくが、若干の

変化はあったものの、彼女達の鳴らす音楽、その本質にあるものは今も尚全く変わっていない

ということである。瀟洒な男女の会話のような、ラフでいて上品な3ピースの詩は決して枯れる

ことなく、舞っていたのである。

 

「私は強くなった」と嘯く1曲目"Broke Open Love"から、Kaia Fischerによる自由奔放なギターが

炸裂し、Caithlin De Marraisによる歌うようなベース・ラインが絡み合い、William Kuehnの

しなやかでいて激しさを内包したドラムスが支えるあのスタイル、あのレイナ―・マリア特有の

力学に則ったバンド・アンサンブルで彩られた楽曲で、長年のファンとしては思わずニッコリで

ある。ケイスリンの力強く上品な歌声も健在だ。ほんと、驚くほど変わっていない。

 

2曲目"Suicides And Lazy Eyes"ではシンプルなビートとコード進行から、少しずつ変則的に

発展していくポスト・ハードコア流儀のアレンジが最高。中盤以降の展開もクールである。

「モディリアーニの瞳」などという、インテリジェンスな歌詞がさらりと出てくるのもさすが。

そもそもライナー・マリア・リルケからバンド名を拝借しているような面子なのだ。NY出身

らしさというのが滲み出ているが、決して嫌味になっていないのも良い。あくまで自然体

なのが、このバンドの良い所なのだから。

 

3曲目"Lower Worlds"は歪んだギターと荒々しいベース、タイトなドラムスが結構ヘヴィ。

もっと言えば、本作は彼女達のアルバムの中でも一際ヘヴィなアルバムなのである。

4曲目"Forest Mattress"のグランジ的不協和音すれすれのギター・フレーズも何処か

不穏な雰囲気。サビで美しいファルセットで歌われるメロディを聴くことができるが、

対訳を読んでみると、様々なレトリックの中に感じ取れるのは、諦観や哀しみである。

 

6曲目"Blackbird"は、今までの彼女達にはあまり無かったタイプの楽曲かもしれない。

いや、彼女達のアルバムを全部聴き直したわけではないので断言はできないのだが、

一聴した限りではそのように感じた。勿論、レイナ―・マリア印の楽曲であることに

変わりはないのだが。7曲目"Possession"も、言いようの無い哀しみを感じさせる。

クリーンのギターに絡むヘヴィなベースとドラムスが、感情そのものを表している

かのようだ。ラストはギター・ノイズが30秒以上続き、アルバム中最も長尺の、

とはいえ5分20秒ほどだが、8曲目の"Ornaments Of Empty"へと繋がっていく。

シリアスに展開していく楽曲だが、途中から唸りを上げるフリーキーなギター・

フレーズが荒々しくカッコいい。悲痛な叫びを歌い紡ぐ9曲目"Communicator"も、

かなりヘヴィな仕上がりだ。

 

ラスト曲"Hellebore"では、花にその身を託し、届きようの無い想いを叙情的に

歌い上げている。やはり、伝わってくるのはポジティブな感情よりも、言い知れぬ

哀しみなのである。

 

 

通して聴いた感想はと言えば、全体的なトーンは若干暗く、非常に生々しく、混乱する

現代を反映しているかのような、シリアスな緊張感に満ちたサウンドである、ということ。

「美EMO」と称されることも多い彼女達ではあるが、それを期待したら若干の肩透かしを

食らうであろう。彼女達は初期の時点で自らの音楽を、その基本的スタイルを築き上げて

いたタイプのバンドであるからして、上述した通り、音楽性に大幅な変化は無い。但し、

過去作品で言えば名作EPAtlantic(99年)辺りから一気に開花した、独特の美しい

メロディの分量は、本作においては若干減退しているというのが正直なところだ。

 

それでも、本作はあまりにもRAINER MARIAとしか言いようの無い、実に美しいアルバム

である。2017年というこの時代に、彼女達の新しいアルバムに出会うことができたという

のは、やはり私個人からすれば、まさに僥倖。感謝しかないのである。

 

最後に、本作に興味を持たれた方々は、是非国内盤を購入して欲しいと思う。なればこそ、

再来日の芽も出てくるというものだからだ。2004年の奇跡の来日に足を運んだ1人として、

RAINER MARIAというバンドの素晴らしさが少しでも音楽人の中に広がっていくことを

祈って、拙稿の締めとしたい。

 

 

at 22:59, 某ライター, Music(Recommend)

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